IE9ピン留め
まだ今の仕事で食っていけないときに、クラスメイトだった駅員のけんちゃんとムーミンパパみたいな奴と一緒によく夜ドライブに行った。

運転はムーミンパパで、けんちゃんが助手席、私はいつも後ろの席。
パパはいつもうっぷんがたまってて、けんちゃんと私はいつも引きずられるようにして、パパに付いていく。

けんちゃんも私もよく寝ちゃってたり、パパがトイレ休憩のときに、この後どこ行くんだろうね・・早く帰れるようになんとかしよう、とごにょごにょやってるんだけど、なんだかんだパパに付き合うのが日課だった。

けんちゃんは駅員でそのころは安月給で、パパは土日ディズニーランドで働いていた。
けんちゃんにもパパにもそれぞれ好きな人がいて、私にはいなかった。それがとても気楽だった。

パパは、私に「だから、あなたって人は・・・」と言うのが日課だった。
「紐のない風船は、とんでっちゃいますよ」って、ぷんぷんしてた。
「私とけんちゃんは風船をつかまえてあげてるんです」と、最後には女みたいにむくれてた。


パパがよく好きで行った丘には桜並木があって、「春はここものすごいんだよ」と、いつも私たちにしみじみ話した。けんちゃんも私も「ふーん」と言っていた。
一度も春に行ったことはなかったけど。

私が誰も来ないようなはじめての展示会をしたときに、パパは背広で、けんちゃんはいつもの格好で来てくれた。祝儀袋には「5000円」入ってた。


それからまもなくして、けんちゃんは彼女ができて夜のドライブにはいかなくなった。パパと私は喧嘩をしてしまった。


時々、一人でその丘に行きたくなった。
それもやっぱり、春ではないときに。

並木道の咲いてない桜の木をみて、けんちゃんの眠い顔と、パパのしみじみを思い出す。
最高の友達だったのにな、私たち。
# by asayubana | 2012-01-31 16:50 | Trackback

ミ ズ ク ラ ゲ











宇宙みたい
# by asayubana | 2011-11-18 02:06 | Trackback
自分が透明になってしまいそうだったころ
病院に勤めていたとき 毎日聴いてた




透明人間
作詞/椎名林檎 作曲/亀田誠治

僕は透明人間さ きっと透けてしまう 同じひとには判る
噂が走る通りは 息を吸い込め 止めた儘で渡ってゆける
秘密も愉しいけれど直ぐ野晒しになるよ それを笑わないで
好きなひとやものなら有り過ぎる程有るんだ 鮮やかな色々


あなたが笑ったり飛んだり大きく驚いたとき
透き通る気持ちでちゃんと応えたいのさ
毎日染まる空の短い季節
真っ直ぐに仰いだら夕闇も恐ろしくないよ



僕は透明人間さ もっと透けて居たい 本当はそう願っているだけ
何かを悪いと云うのはとても難しい 僕には簡単じゃないことだよ
一つ一つこの手で触れて確かめたいんだ 鮮やかな色々


あなたが怒ったり泣いたり声すら失ったとき
透き通る気持ちを分けてあげたいのさ
毎日染まる空の短い季節
手を叩いて数えたらもうじきに新しくなるよ



恥ずかしくなったり病んだり咲いたり枯れたりしたら
濁りそうになったんだ
今夜は暮れる空の尊い模様を真っ直ぐに仰いでいる
明日も幸せに思えるさ
またあなたに逢えるのを楽しみに待って
さようなら
# by asayubana | 2011-11-18 01:46 | Trackback

ピアノ
# by asayubana | 2011-11-17 19:37 | Trackback

# by asayubana | 2011-08-11 05:33 | Trackback